土地を相続したけれど、
「この土地には何が建てられるんだろう?」
「売った方がいいのかな?」
「アパートを建てることはできるのかな?」
このように、何から確認すればいいのか分からない方も多いのではないでしょうか。
土地を活用したり売却したりすることを考える前に、まずはその土地がどのような土地なのかを知ることが大切です。
今回は、土地を相続したときに、まず確認しておきたいポイントを紹介します。
都市計画区域を確認する
都市計画区域とは、秩序ある街づくりや安全な環境を守るため、都道府県知事等が指定する「一体の都市として総合的に整備、開発、保全する必要がある区域」です。
都市計画区域の中は、さらに次の3つに分けられます。
- 市街化区域:すでに市街地になっている区域や、今後、計画的に市街化を進める区域
- 市街化調整区域:市街化を抑制する区域。原則として開発や建築が制限される
- 非線引き都市計画区域:市街化区域・市街化調整区域の区分を定めていない区域
都市計画区域の外側には「都市計画区域外」があります。
また、都市計画区域外のうち、土地利用の状況などから将来的な無秩序な開発を防ぐ必要がある地域については、準都市計画区域が指定されることがあります。

用途地域を確認する
用途地域とは、土地の利用目的や建てられる建物の種類などを定めたものです。
用途地域は大きく、
住宅系・商業系・工業系
に分類されています。

この図のように、用途地域は大きく「住宅系」「商業系」「工業系」に分類されています。
そして、同じ住宅系の地域でも、用途地域によって建てられる建物や規模に違いがあります。
土地を活用するときには、「この土地に何が建てられるのか」を確認することが大切です。
建ぺい率・容積率を確認する
土地の大きさだけを見ても、実際にどのくらいの大きさの建物を建てられるのかは分かりません。
そこで確認したいのが、建ぺい率と容積率です。
建ぺい率とは?
建ぺい率とは、敷地面積に対して、建物を上から見たときの面積(建築面積)がどのくらいまで認められるかを示す割合です。
例えば、分かりやすく土地100㎡・建ぺい率60%として考えてみます。
建築面積は60㎡までとなります。
容積率とは?
容積率とは、敷地面積に対して、建物の各階の床面積を合計した「延床面積」がどのくらいまで認められるかを示す割合です。
例えば、土地100㎡・容積率200%なら、
延床面積は200㎡までとなります。

※ここでは分かりやすくするため、敷地面積を100㎡として計算しています。実際の建築計画では、登記簿上の土地面積と建築基準法上の敷地面積が異なる場合があるため、実際の敷地面積を確認する必要があります。
ただし、実際の建築に関しては、所在地の自治体の条例や前面道路などにより、緩和や制限がある場合もあります。
ですが、建物を建てるためには道路に接している必要があります
ここまで確認して、
「用途地域も大丈夫」
「建ぺい率・容積率も分かった」
となっても、もう一つ確認しておきたいことがあります。
それは、土地が道路にどのように接しているかです。
道路ないとこ、建物建たぬ。
建物を建てるためには、原則として敷地が道路に2m以上接している必要があります。
また、原則として道路の幅員は4m以上必要です。

なお、共同住宅などの建物では、用途や規模、自治体の条例によって、2mより長い接道が必要になる場合があります。
ちなみに、私がこれまで扱ってきた関東圏の案件では、共同住宅を建てる場合に「原則4m以上」の接道を求められるケースが多くありました。
実際の建築可否や必要な接道長さは、自治体や建物の規模などによって異なるため、土地ごとの確認が必要です。
自治体や地域独自のルールも確認する
ここまで、用途地域や建ぺい率・容積率、接道義務について説明してきました。
しかし、これらを確認しただけで「この土地には、この建物が建てられる」と判断できるとは限りません。
自治体や地域によって、さらに独自のルールが設けられている場合があります。
私が実際の建築営業で経験した例
私自身、建築営業をしている中で、千葉県柏市・大室東地区で地区計画による制限を確認した経験があります。
その地区内では、地区計画によって敷地面積の最低限度が165㎡と定められていました。
また、長屋で戸数3以上のものや共同住宅については、1住戸の床面積が40㎡未満のものを建築できないというルールもあります。
このように、用途地域や建ぺい率・容積率だけではなく、地域によって独自のルールが定められている場合があります。
土地を活用するときには、その土地に地区計画などの独自ルールがないか確認することも大切です。
まとめ
土地を相続したら、いきなり「売る」「アパートを建てる」と決めるのではなく、まずはその土地にどのような制限があり、どのような使い道ができるのかを知ることが大切です。
ご自身が先代から相続した大切な資産についてしっかり把握することが、より良い選択をするための判断につながるのではないでしょうか。


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